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チベットのシェダ(仏教大学)で学ばれる論書の和訳のリスト(その1)

2014/10/20
ダライ・ラマ法王がよく、チベットと日本の仏教は(中国もそうですが)同じインドのナーランダー僧院の伝統に基づいている、ということをおっしゃいます。
『西遊記』の三蔵法師のモデルである玄奘三蔵は、シルクロードを旅してナーランダー僧院に留学し、その学習法を中国に伝え、それはさらに日本に伝えられました(日本の道昭は、直接玄奘から教えを受けています)。
インドとチベットはヒマラヤを隔てて隣同士で、ナーランダー出身の僧がチベットを訪れたり、チベットの僧がナーランダーに学んだりしていました。
インドの伝統的な仏教は滅び、ナーラン ダー僧院も遺跡として残るのみですが、そのようにして、基本的には同じ学習法に基づいて僧侶の育成がおこなわれてきました。
日本仏教の空海、道元、親鸞などの高僧の教えは、チベットの伝統と同様の教えを基盤として成り立っているのです。

細かいことをいえば、中国で仏典の翻訳が盛んだった時期とチベットで盛んだった時期はずれがあり、戒律、アビダルマ、仏教論理学、唯識、中観、如来蔵 などを学ぶという点は共通していますが、具体的に学習されたテキストには多少の相違があります。
それらも、日本語で読めるものが大半ですので、参考になればと、リストを作成しました。
チベットの伝統で学ばれる、顕教の論書和訳のリストです。

もともと学術書として少部数出版され、高価だった り、品切れで古書でしか手にはいらないものも少なくありません。
注文される場合は、ご注意ください。(古書はサイト 日本の古本屋 なども見られるといいかもしれません)。

チベットと日本の伝統の伝統の比較を、簡単にですが、横浜市・高明寺の現代仏教塾でお話ししました。
Youtubeで公開されていますので、よろしかったらそちらもご覧ください。
現代仏教塾「日本仏教がチベット仏教に学ぶもの」2~5(1はご住職の趣旨説明、6は質疑応答)

釈尊:
仏教の基本となっているのはお釈迦さまです。チベットに招かれたアティシャの伝統を伝えるカダム派の六典籍には、
阿含経典のアンソロジー(『ウダーナヴァルガ』)と前世物語(『ジャータカマーラー』)が含まれています。

ウダーナヴァルガ(阿含経典の抜粋):中村元訳『ブッダの 真理の言葉・感興の言葉』岩波文庫(後者に相当)。
ブッダの真理のことば・感興のことば (岩波文庫)ブッダの真理のことば・感興のことば (岩波文庫)
(1978/01/16)
中村 元

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ジャータカ(前世物語):干潟龍祥・高原信一『ジャータカ・マーラー』講談社。
ジャータカ・マーラー―本生談の花鬘 (インド古典叢書)ジャータカ・マーラー―本生談の花鬘 (インド古典叢書)
(1990/06)
干潟 龍祥、高原 信一 他

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ヴァスバンドゥ『倶舎論』:
アビダルマをまとめた『倶舎論』は日本と同様、チベットでも経典の前提となっている世界観などを学ぶため、僧院教育で必須とされ ていました。

桜部建『倶舎論の研究』法蔵館(界品・根品)、
倶舎論の研究―界・根品倶舎論の研究―界・根品
(2011/07)
櫻部 建

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山口益・船橋一哉『倶舎論の原典解明』(世間品)、
倶舎論の原典解明―世間品倶舎論の原典解明―世間品
(2012/12)
山口 益、舟橋 一哉 他

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船橋一哉『倶舎論の原典解明』法蔵館(業品)、
倶舎論の原典解明―業品倶舎論の原典解明―業品
(2011/05)
舟橋 一哉

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小谷信千代・本庄良文『倶舎論の原典研究』大蔵出版(随眠品)、
倶舎論の原典研究―随眠品倶舎論の原典研究―随眠品
(2007/10)
小谷 信千代、本庄 良文 他

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桜部建・小谷信千代『倶舎論の原典解明』法蔵館(賢聖品)、
倶舎論の原典解明 (賢聖品)倶舎論の原典解明 (賢聖品)
(1999/01)
不明

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桜部建・小谷信千代・本庄良文『倶舎論の原典研究』大蔵出版(智品・定品)
倶舎論の原典研究―智品・定品倶舎論の原典研究―智品・定品
(2004/10)
桜部 建、小谷 信千代 他

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