▶ admin  

チベットの仏教についてのよくある誤解(その1)

2017/04/12
 いきなりですが、日本仏教とは異なる「チベット仏教」なるものがあるわけではありませんし、「チベット仏教徒」がいるわけでもありません。

  チベットでは、三宝(仏・法・僧)に帰依しているのが仏教徒の定義ですが、「チベットのブッダ(仏)」や「チベットのダルマ(法)」があるわけではありません。チベットのお寺でお坊さんたちが仏教を学ぶ教科書は、ナーガールジュナ(龍樹)、アサンガ(無着)、チャンドラキールティ、シャーンティデーヴァといった、古代インドの高僧がたの著作です。

 仏教徒にとって最大の聖地は、お釈迦さまがさとりを開かれたインドのブッダガヤですが、そこにはさとりを開かれた場所に立てられたマハーボーディ寺院(西遊記の三蔵法師のモデルである中国の玄奘三蔵も、シルクロードを旅して、ここを訪れています)を中心に、日本寺、チベット寺、タイ寺、ブータン寺、中国寺など、世界各国の寺院が建てられています。寺院建築も仏像も、それぞれの国の様式で建てられ、特色がありますが、ブッダガヤに参詣する世界中の人は、「私はチベット人だからチベット寺に」ということはなく、どのお寺も同じように巡って参拝しています。

  サンガ(僧伽)の戒律というのも、お釈迦さまが定められたメンバー規約で、すでにメンバーになっている者から承認を受けると、世界のどこでも比丘・比丘尼として通用します。退会や除名(!)規定も、お釈迦さまが定められています。
  それぞれの道は、表面的には大きく違って見えることもあるかもしれませんが、理解が深まっていけば、同じ山頂を目指す道であることが理解できるようになる、それが仏教という「道」の特色です。


チベット文化研究所で「基礎からわかるチベット仏教入門」を開催します(4月14日より)
お問い合わせ・ご予約等はチベット文化研究所まで

関連記事
09:42 仏教入門 | コメント(0) | トラックバック(0)
コメント

管理者のみに表示