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『空海に学ぶ仏教入門』、まもなく刊行です

2017/09/28
「天才・空海が説く仏教の核心」(帯のキャッチコピー)
筑摩書房から出る『空海に学ぶ仏教入門
』ちくま新書の見本が届きました。まもなく刊行です!(10月4日発売)
空海に学ぶ仏教入門
私たちが苦しみから離れることができないのは、欲望のままにものを追いかけ続ける心のあり方にその原因がある。では心を変えるにはどうすればよいかーー伝統仏教が説いてきたその教えの全体像を空海が簡明に示したのが「十住心」である。『般若心経』や『法華経』『華厳経』、倶舎や唯識、中観などの教えの伝統的な意味と相互関係、苦しみを滅する実践における役割などを、空海の著『秘蔵宝鑰』と『十住心論』から明らかにする。ほんとうの仏教の全体像を描き出す、画期的な仏教入門。(カバー裏の説明)

目次より
第1章 空海の生涯ーー山林修行者から密教の相承者へ
第2章 伝統的仏教理解へーー空海の教えに即して
第3章 苦しみを減らしていく段階ーー第一住心〜第三住心
第4章 苦しみを根源から断ち切ろうとする段階ーー第四住心〜第七住心
第5章 空を体験した者に現われる世界ーー第八住心・第九住心
第6章 言葉を超えたさとりの境地が直接示される段階ーー第十住心
終章 道としての仏教
20:11 一般書 | コメント(0) | トラックバック(0)

吉村均『空海に学ぶ仏教入門』(ちくま新書)が刊行されます

2017/08/29
吉村均『空海に学ぶ仏教入門』ちくま新書 が、
10月4日に刊行されます。(現在予約受付中)

一昨年の秋から約半年、慈母会館でおこなった、弘法大師空海『秘蔵宝鑰』の勉強会の内容をまとめたものです。

仏教には様々な教えがありますが、伝統的理解では、それは釈尊が一律ではなく、相手に合わせて異なる教えを説いたことで説明されています。
仏教では、苦しみの真の原因を、実体視—私たちの心に いいもの/悪いもの がありありとリアルに映っていることに求めます。
それは私たちの心の認識のメカニズムに起因するもので、単に仏教を信じるだけでは、苦しみから解放されることはできません。
仏教で、心の捉え方を変える実践—修行が必要とされるのは、そのためです。

しかし、修行法があったとしても、ほとんどの人は自分が捉えているものを現実と捉え、それが苦しみの原因だとは考えていませんから、それを実践して物の捉え方を変えようとはしません。
そのため、一律ではなく、その人その人が納得する目標設定をする必要がある、これが伝統的な仏教の考え方です。

空海の『秘蔵宝鑰』で説かれている十住心は、このような伝統的理解に基づいて、仏教の様々な教えを十の心のあり方に対応するものとして位置づけたものです。
私たちは、十住心を学ぶことによって、『般若心経』や『法華経』『華厳経』、倶舎や唯識、中観といった教えの伝統的意味と相互関係、それらが苦しみからの解放においてどのような働きをするかを一望のもとにすることができます。

西洋では、欲しいものを追いかけ続けても苦しみから解放されることはけっしてないことを実感する人が増え、伝統的な仏教の考え方と実践に関心が高まってきています。
空海の十住心を学ぶことによって、私たちは、仏教の教えが私たちの苦しみをどのように解決するか、教えの現代社会における有効性についても、知ることができます。

弘法大師空海への関心は高まっているようで、NHKの『ブラタモリ』でも、三週にわたって高野山が取り上げられます。9月9日、16日 高野山〜高野山は空海テーマパーク!?〜
9月23日 高野山の町〜高野山はなぜ"山上の仏教都市"に?〜

高野山壇上伽藍1
高野山壇上伽藍↑
修行大師像1
修行大師像↑
来年2月には、陳凱歌(チェン・カイコ—)監督、染谷将太主演の映画『空海−KU-KAI−』が公開される予定です。
20:20 一般書 | コメント(0) | トラックバック(0)

現代仏教塾 1/吉村均・三木悟・岩井昌悟(幻冬舎)

2015/03/19
横浜市旭区の高明寺でおこなわれている現代仏教塾が単行本になりました(発行・幻冬舎メディアコンサルティング 発売・幻冬舎)。Ⅰには第一回から第三回までの講演が収録されています。

(出版社による内容紹介)
近代思想が支配的になることで失われつつある、仏教本来の教えとはどのようなものなのか。もう一度原点に立ち返って、現代仏教のあるべき姿を説く一冊。宗派主義を越え、社会に開かれた仏教こそが、現代に必要とされる仏教であるというテーマのもと、時代に合った新しい仏教の創造に迫る。

現代仏教塾I現代仏教塾I
(2015/03/04)
吉村 均、三木 悟 他

商品詳細を見る

本には詳しい目次がないので、ここで見出しを紹介しておきます。

はじめに  三木悟(高明寺住職)

一、日本仏教がチベット仏教に学ぶもの  吉村均(中村元東方研究所専任研究員)
・現代の理解と伝統的理解の違い
・チベットと日本における展開
・苦難の到来―日本とチベット
・活仏制度と輪廻の考えの違い
・輪廻の考えへの誤解―『チベットの死者の書』と四十九日
・寺院で学ばれていた伝統仏教学
・話の内容の整理
・仏教のわかりにくさ―仏陀と私たちの考え方の違い
・苦しみを生み出す心のメカニズム
・チベット仏教の聖地への巡礼で感じたこと
・『般若心経』の内容
・『般若心経』をめぐる議論―認める伝統・認めない伝統
・伝統仏教学における浄土(仏の世界)の考え
・伝統仏教学から見た親鸞の教え
・妙好人
・日本仏教とチベット仏教の特色―頓悟と漸悟
・チベット仏教に学ぶもの―伝統仏教学の再導入
参考資料① トクメー・サンポ『三十七の菩薩の実践』
参考資料② 日本語で読むことのできるチベットの僧院教育で用いられるテキスト
質疑応答

二、宗教の根底を流れるもの―サムシング・トゥルース 三木悟
1.我々はどこから来たのか? そしてどこへ行くのか?
2.仏陀は死後を語らなかったか?
3.近代仏教学の誤り
4.お釈迦さまのお悟り
5.仏教は霊魂を認めるか
6.人は死んだらどうなるか
7.仏さまとは
8.サムシング・トゥルース
質疑応答
 
三、初期仏教の輪廻思想  岩井昌悟(東洋大学準教授)
1.輪廻とは何か?
2.解脱とは何か
3.業とは何か
4.現代の仏教学者の説
対談  岩井昌悟+三木悟
質疑と応答

第四回以降もふくめ、講演内容は動画でも公開されています。

「日本仏教がチベット仏教に学ぶもの」(この題はお寺からの指定)では、チベットの伝統の紹介にかなりの時間をとられてしまい、出版社の紹介にある「現代仏教のあるべき姿」「宗派主義を越え、社会に開かれた仏教」「時代に合った新しい仏教の創造」という側面が十分ではないので、この点については、慈母会館(公益財団法人全日本仏教尼僧法団。新宿区大京町31)でおこなっている一般向けの講座「やさしい心を育てる」(4月からは第一・第三土曜というのは変わりませんが、15時~17時の予定)で、少しずつ取り上げていきたいと考えています。

4月にはダライ・ラマ法王の来日が予定されていますが、東京での法話で取り上げられる予定のナーガールジュナ(龍樹)『菩提心の解説(チャンチュプ・セムデル)』は、弘法大師空海が重視した龍猛『菩提心論』と同系統の、階梯的な菩提心修習書です。新年度の前半は、このテキストの解説をしながら、いわゆる鎌倉新仏教のような専修とは違う、空海『十住心論』や、室町時代の無住(『沙石集』『聖財集』の著者)が説く、総合的な仏教理解、日本仏教のなかにもあった兼修の伝統に光をあてて、現在の宗派が別々の教義の宗教のようになってしまっている状況を乗り越える手がかりをさぐりたいと思います。
07:04 一般書 | コメント(0) | トラックバック(0)

池上彰と考える、仏教って何ですか?

2013/02/05
『池上彰と考える、仏教って何ですか?』池上彰 飛鳥新社(1300円+税)2012年8月刊

 NHK時代、「週刊こどもニュース」でチベット問題を実に明快に解説したことのある池上彰氏による、仏教の可能性を探る書。まずインドから今に至るまでの仏教の歴史が概観され、今の日本人が考えているものが必ずしも仏教の全体像ではないこと、仏教とは何かを理解するために、インドから直接教えが伝わったチベットの仏教が手がかりになることが示される。葬式仏教は本来の教えから外れているとか、妻帯する日本の僧侶は堕落している、といったよくある一方的な断罪をせず、歴史を辿っていくことで、読者自身に今のあり方が本来のものではないことに気づかせていく手法がすばらしい。

 後半は、インド・ダラムサラに飛び、ダライ・ラマ法王お膝元のナムギェル寺僧院長による仏教の概説と、法王のインタビューが、氏の解説を交えて紹介されている。現僧院長は何度か日本を訪れ教えを説かれているタムトゥク・リンポチェ(チベット文化研究会報バックナンバーに教えやインタビュー記事。吉村均「仏教における神秘主義」『比較宗教への途3 人間の文化と神秘主義』北樹出版にも一部引用)で、日本人はいつも急いでいて、仏教をじっくり学ぶ時間も実践する時間もない、と語られている。これはインドでお目にかかるたびに言われることで、個人的にはとても耳が痛い。外見的な環境を整えても、心の平和を得ることはできず、慈悲の心を育むことによって、自分の心の状態を向上させることができ、たとえ社会全体が苦しい状況でも、心の平和が維持できれば、心に満足感を得ることができる。短い時間で急激な変化は期待できず、日々少しずつ積み重ねることが大切だ、というのが師の教えである。

 ダライ・ラマ法王に対しては、震災や原発、日本の経済状況や、将来の社会での仏教の役割、チベットの抗議の焼身、チベット問題への見通しなど、現代の様々な問題が尋ねられている。

 本書の最後に、「仏教を知ることは、己を知ることです。そして、日本を知ることです。自分のことをよく知り、自分にとって何が大切なのかを知ってこそ、他人や他国の人々が大切にしているものを理解することができるのではないでしょうか」とあるが、これは国際社会に精通した氏の実感だろう。周囲の真の仏教や心の平和を求める人にぜひ薦めてほしい一冊である。

池上彰と考える、仏教って何ですか?池上彰と考える、仏教って何ですか?
(2012/07/19)
池上彰

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09:00 一般書 | コメント(0) | トラックバック(0)

チベットの生と死の書/ソギャル・リンポチェ

2013/01/30
チベットの生と死の書 (講談社プラスアルファ文庫)チベットの生と死の書 (講談社プラスアルファ文庫)
(2010/09/21)
ソギャル・リンポチェ

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"仏教の死生観の現代的意義と、実際に役立つケアの方法—家族や知人が死に直面している時の対処法、自分の生来のやさしさを蘇らせ育てる方法—を説き、欧米でベストセラーとなった。これを読んで仏教がどういう教えかわかった、古臭いものだと思い込んでいた仏教に関心を持つようになったという声も多い。"
09:00 一般書 | コメント(0) | トラックバック(0)
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